中途採用者と退職者の給与の日割り計算について
中途採用者や退職者の給与計算は、給与の締め日以外で発生すると「日割り計算」にて給与を計算します。会社では就業規則や給与規程などに日割り計算の方法が定められています。特に労働基準法などで定めがないため、日割り計算は会社の裁量で決定されます。
主な日割り計算方法は次のとおりとなります。
例:
・基本給:20万円(交通費や勤続手当を除きます)
・給与の締日:前月16日~当月15日まで。当月28日支払
・8月31日で従業員が退職した。
・従業員が退職までに勤務した日数は10日
・所定労働日数は22日
・1年間の月平均所定労働日数は23日
(1)暦日による方法
当該給与計算期間の全暦日数(月によって変動)と勤務した所定労働日数を利用して計算する方法です。
(基本給÷全暦日数)×勤務した所定労働日数
(20万円÷31日)×10日=64,516円(小数点以下四捨五入)
(2)当該月の所定労働日による方法
該当する給与計算期間の所定労働日数と勤務した所定労働日数利用して計算する方法です。
(基本給÷該当する給与計算期間の所定労働日数)×勤務した所定労働日数
(20万円÷22日)×10日=90,909円(小数点以下四捨五入)
(3)月平均の所定労働日による方法
会社であらかじめ決めた1年間の月平均所定労働日数と勤務した所定労働日数利用して計算する方法です。
(基本給÷1年間の月平均所定労働日数)×勤務した所定労働日数
(20万円÷23日)×10日=86,957円(小数点以下四捨五入)
3つの方法ともに「分母」が異なるため、支給する給与額に変動があります。
また、交通費の日割り計算にもこの3つの方法が適用されることが多いです。
退職するときに給与額に不服があっても給与規程に定められている場合がありますのでよく確認された方が良いと思います。
ちなみに私の会社では(3)の方法で日割り計算をしています。
貸借対照表の純資産の部について
貸借対照表の純資産の部(旧資本の部)は次のように書かれます。
純資産の部
Ⅰ 株主資本
1 資本金
2 資本剰余金
(1) 資本準備金
(2) その他資本剰余金
3 利益剰余金
(1) 利益剰余金
(2) その他利益剰余金
任意積立金
繰越利益剰余金
4 自己株式(マイナス)
Ⅱ 評価・換算差額等
1 その他有価証券評価差額金
2 繰延ヘッジ損益
3 土地再評価差額金
Ⅲ新株予約権
※自己株式をマイナスするのがポイントです。
有価証券の分類
有価証券の分類は、保有目的などの観点から分類され、貸借対照表価格や評価差額の処理方法が定められています。分類は次のようになります。
(1)売買目的有価証券
時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券。時価をもって貸借対照表価格とし、評価差額は損益計算書の損益として処理をします。
B/S表示区分:流動資産
B/S表示科目:有価証券
P/L表示区分:営業外費用または営業外収益
P/L表示科目:有価証券売却益または有価証券売却損
(2)満期保有目的の債券
満期まで保有する債券は、取得原価を貸借対照表価格となる。ただし、債券を債券金額より低い価格または高い価格で取得した場合において、取得価格と債券金額との差額の性格が金利の調整と認められるときは、償却原価法に基づいて貸借対照表価格を算定します。
★1年以内に満期が到来しないもの
B/S表示区分:固定資産・投資その他の資産
B/S表示科目:投資有価証券
★1年以内に満期が到来するもの
B/S表示区分:流動資産
B/S表示科目:有価証券
P/L表示区分:営業外収益
P/L表示科目:有価証券利息
(3)子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、取得原価をもって貸借対照表価格となります。
B/S表示区分:固定資産・投資その他の資産
B/S表示科目:関連会社株式
※子会社株式と関連会社かぶしきを合算させて、「関係会社会社株式」となる!また、P/L上には何も表示しません。
(4)その他有価証券
売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券は、時価をもって貸借対照表価格とし、評価差額は次のように計上します。
[1]評価差額の合計額を純資産の部に計上する。
→全部純資産直入法
B/S表示区分:固定資産・投資その他の資産
B/S表示科目:投資有価証券
評価差額について:
純資産の部・その他有価証券評価差額金に計上します。(評価差額がマイナスの場合は「△」をつけます)
[2]時価が取得原価を上回った評価差額を資産の部に計上し、時価が取得原価を下回った評価差額を当期の損失として計上する。
→部分純資産直入法
B/S表示区分:固定資産・投資その他の資産
B/S表示科目:投資有価証券
評価差額:
・時価が取得原価を上回った評価差額→(B/S)純資産の部・その他有価証券評価差額金
・時価が取得原価を下回った評価差額→(P/L)営業外費用・投資有価証券評価損
税理士試験ともなると、「有価証券」の評価にも分類が多く分かれます。試験での出題傾向も高いようですので、マスターしたいと思います。
次回は貸借対照表の純資産の部をピックアップしてみます。
